気まずい雰囲気

会社員時代を思い出すのですが
私は機械メーカーの開発をしていたので
よく一日中パソコンとにらめっこをしていました。
 
 
そして、私の席の真正面にも席があり
先輩がこちらを向く形で座っていました。
 
 
仕事中に、たまにちらっと顔を上げると
先輩の顔が見えます。
 
 
またちらっと顔をあげると
先輩も顔をあげていたりします。
 
 
「あっ」
 
 
目があってしまい、何ともいえない気まずい空気になります。
 
 
仲の良い先輩ならいいのですが、
あまり親しくない先輩だと特にそんな空気になったりします。
 
 
「やりづらい…」
 
 
という事で、私は
パソコンのモニターの上に
文庫本サイズのカレンダーを貼り
相手の顔が見えないようにする事にしました。
 
 
「よし、これでバッチリ。全然相手の顔が見えなくなった」
 
 
そう浮かれていましたが
翌日、仕事中にちらっと顔を上げると
先輩の顔が見えます。
 
 
 
 
 
なぜまた見える…
 
 
 
 
 
どうも、先輩はパソコンを2台持っていて
もう一台はノートパソコンで
それを机の横から使っているからのようでした。
 
 
「やりづらいなあ…」
 
 
「あの角度からの視線を防ぐには、カレンダー1つでは無理」
 
 
そう思った私は
文庫本サイズのカレンダーを
モニターの左右にも付け足す事にしました。
 
 
その頃は2月だったのですが
私のモニターの上には
1月~4月までのカレンダーが装着される事となりました。
 
 
 
 
「我ながら完璧…」
 
 
 
 
これが功を奏し、
前の先輩の顔は全く見えなくなりました。
 
 
 
 
「さようなら先輩!また会う日まで!」
 
 
 
 
私は浮かれながら、また仕事を進めて行く事ができました。
 
 
 
 
月日は流れます。
 
 
 
 
~1年後~
 
 
 
 
私の机の上のモニターには同じくカレンダーが貼ってあります。
 
1月~4月までのカレンダー
 
しかし、よく見るとそれは最初に作成したカレンダーのままとなっていました。
 
 
カレンダーは視線を防ぐ為だけのものだったので、
私は張り替えるのが面倒でずっと同じカレンダーを使っていました。
 
 
 
私はこれを自分の中で勝手に
「カレンダーバリアー」
と呼んでいました。
 
 
 
そんなある日…
 
 
 
その日は色んなトラブルが重なり
朝から電話が鳴りまくっていました。
 
 
入社以来、一番忙しかった日だったかもしれません。
 
 
「やばい、今日はめちゃめちゃ忙しいな…」
 
 
そんな中、課長が私の席に来ます。
 
 
課長「いとふじ今週の20日空いてるか?」
 
 
いとふじ「あ、空いてますよ。」
 
 
課長「あの例の案件でちょっと現場同行行けるか?」
 
 
いとふじ「あ、はい、分かりました。20日ですね?」
 
 
課長「そうだ、えっと20日だから何曜日になるかな。」
 
 
課長は私のカレンダーバリアーを確認しています。
 
 
課長「20日は、ああ、火曜日だな。じゃあ火曜日の朝に来てくれ。」
 
 
普段の私ならここで
 
 
「あ、課長、そのカレンダーは違います!」
 
 
と言う所なのですが、その日はあまりの忙しさに
私はその事に全く気が回りませんでした。
 
 
 
 
いとふじ「火曜日ですね。分かりました。」
 
 
 
 
そして…
 
 
 
 
火曜日当日朝…
 
 
 
 
いとふじ「誰もいない…」
 
 
 
 
課長はどうも後で気付いていたのか
当日現場にはいませんでした。
 
 
 
電話「課長、誰もいないです…」
 
 
 
課長「あ?今日じゃ無いよ」
 
 
 
 
~完~
 
 
 
 
 
 
 
 
この後、
カレンダーバリアーは
最新版へと更新されるのでした。
 
 
 
めでたしめでたし…
 
 
 
 
 
 
 
いとふじ
 
 
 
 
 
 
 
今回の「気まずい雰囲気」はいかがでしたでしょうか。
 
 
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2013年2月3日 | コメント/トラックバック(0)|

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